5ファールで退場

前回、自社に合ったルールの例で

御成敗式目

を持ち出しました。

 

今回は、

ルールがあればよい

と考えるのは、キケンというお話です。

 

文書化されたルールの長所は

暗黙のルールに比べて

具体的で分かりやすいことや

誰が解釈しても結果が同じになることです。

 

しかし、それだけでは

組織を運営するには不十分なのです。

 

例えば、

バスケットボールには

悪質でなくてもファールを5回すると退場になる

というルールがあります。

 

サッカーでは

イエローカードが2枚で退場ですね。

 

ということは、

バスケットなら4回まではOK?

サッカーでも1枚ならOK?

という論理も成り立ちます。

 

昔、私の周囲で

声高らかにこの手の発言をされた方がいました。

(ルールに違反しない限り、何をやってもよいと)

 

つまり、

ルールを細かく

罰を厳しくしても

ルールに挑戦しようとする人がなくなりません。

(そういう試合は、見ていると不愉快になります)

 

こうしたことは、スポーツに限りません。

 

では、どうすればよいか?

 

答えは

文書化されたルールとは別の基準を創ることです。

 

社風とかモラルといった

ルールとは別の

人として、企業として「正しいこと」

の基準です。

 

スポーツマンシップみたいなやつです。

 

言うのは簡単ですが、

簡単に創れるものではありません。

目に見えないことが多く、

簡単に明文化できなかったり

毎日の積み重ねが必要だったりします。

 

また、

経営者が思い描く社風にするためには、

経営者自らがその思いを従業員に伝えて

日々の行動で示す必要があります。

 

その一方で、

思いが具体的であればあるほど、

熱意が熱いほど、

合わない従業員は遠ざかり、

それをよしとする人が寄ってきて、

結果的に、同じ思いの従業員ばかりになります。

 

そして、

心の欲する所に従えども矩を踰えず

という組織になっていきます。

 

社内ルールがあればよい

というのとは、違いますね。

 

では、また。